少しでも綺麗な生前の姿に近い状態でお葬式を出してあげたいと考えるご遺族の方に人気なのが、ラストメイクです。この記事ではラストメイクではどのようなことをするのか、納棺の時によくある質問について解説します。お葬式を初めて出す方で不安になっている場合はぜひ参考にしてください。
■ ラストメイクとは
ラストメイクとは、故人様に対し自然な様子になるようメイクを施すことです。長い闘病生活で痩せてしまったお顔や事故などで傷が残ってしまったお顔を、元気な頃の姿に近づけることができます。基本的には専用の化粧品を使用しますが、故人様が愛用されていた口紅などの化粧品を使用することも可能です。ご希望がある場合は葬儀会社に確認をとることをおすすめします。
■ 綺麗な状態で送ってあげるために
故人様を少しでも綺麗な状態で送り出すための施術を2つ紹介します。お葬式のプランにはオプションとして付けることが多いです。
■ ラストメイク
ラストメイクで行うことは主に次の4つです。
- 傷やあざなどを隠す処置
- 詰め綿の取り替え
- ひげそりや鼻毛切りなどの毛の処理
- 化粧
病院や介護施設でもアルコールでのふき取りなどある程度の処置を行いますが、さらに生前に近い姿にするためにラストメイクをご希望されるご家族様が増えています。生前の写真を元に自然なお顔にメイクをすることで、故人様との思い出がよみがえると喜ばれています。
■ 湯灌の儀式
湯灌の儀式とは、故人様の髪の毛やお体など全身を洗い清めることです。長い闘病生活でお風呂に入れなかった、お風呂が好きだったので最後に入れてあげたいという想いでご希望されるご家族様がいらっしゃいます。
湯灌の儀式を行う際は、ご遺体に布をかけた状態で洗い清める作業を行いますので、故人様の肌が見えることはありません。お湯でご遺体を温めることで血色が良くなり、雑菌を洗い流して衛生状態も良く納棺を行うことができます。
■ 納棺師とは
納棺師とは、ご遺体を棺に納めることを専門とした職業です。あまり一般的には知られていない職業でしたが、映画「おくりびと」で本木雅弘さんが演じられたことをきっかけに広く認知されるようになりました。
葬儀会社のスタッフが納棺の儀を行うことがほとんどですが、上記で紹介したようなラストメイクや湯灌の儀などは専門的な知識が求められることも多く、納棺師に依頼されるケースも増えています。
■ 納棺の時によくあるご質問
納棺を行う際によくある質問を2つ解説します。葬儀会社や火葬場によって対応が異なる場合もありますので、事前にご確認してから用意することをおすすめします。
■ 白装束以外の服を着せてあげることはできるの?
ご遺体に白装束を着せて旅立つことが一般的で、浄土に行くために必要な装束とされています。しかし、最期の姿を故人らしくしたい、好きな服装で旅立たせてあげたいと、白装束以外をご希望される方も増加傾向です。
そのため、最近ではエンディングドレスなどと呼ばれ、着物をリメイクした服や男性の場合はスーツなどが選ばれています。その他に、白装束の上に好きな色のスカーフやケープで体全体を覆うようなアレンジもあります。
また、自分が亡くなった場合に家族が困らないようにと終活を行う方も増えていて、自分で着せてほしい服装を事前に準備されているケースも。故人様の終活のご意向を尊重して準備しておきましょう。
■ 思い出の品は納棺できるの?
ご遺体と一緒に入れるものを副葬品と呼び、無事に極楽浄土へ行けるために入れられます。最近では、手紙や故人が愛用していたものなどを入れることが増えています。しかし、火葬を行う際に燃えにくいものは入れることができないケースがあります。
副葬品としてご希望されることが多いけれど、入れることを断られる代表的な品は次の通りです。
- 結婚指輪
- ライター
- めがね
- 水分の多い食べ物
副葬品を入れるタイミングは、告別式に出棺前最後のお別れをするときです。入れたいものがある場合は、そこまでに間に合うように準備を行いましょう。
■ 納棺師によるラストメイクで心に残るお葬式を
長い闘病生活や事故などに遭われた場合は、納棺師によるラストメイクで生前のお姿に近い状態にしてあげることができます。生前のお写真を元に故人様が使用されていた化粧品でもメイクが可能です。最後のお別れを行うお葬式で後悔をしないために、どのようなことを行いたいのかを予め決めておくことをおすすめします。
ラストメイクのことやその他お葬式に関することでお困りの場合は、 たまゆら葬社へお問合せください。24時間年中無休でご相談を受け付けておりますので、どんな小さいことでもお気軽にどうぞ。